ぎっくり腰について
急性腰痛症
「ぎっくり腰」とは病名ではない⁈
経験された人にしか分からない痛みと苦しさですよね!ぎっくり腰と一般的に言われていますが、実は病名ではなく急激に起きた腰痛全般の通称のです。正式には急性腰痛症と言われていますが、痛みが発する部位や原因が様々です。急激な動作が主な原因とされていますが、それとは限らず咳やくしゃみ、起立時、長時間の同じ姿勢でも起こることがあり、その詳しいメカニズムについては明らかではない様です。
実際、当院で診ていても患者さんによって痛みの場所や、痛みが出る動きなどは様々です。中にはぎっくり腰と知らずに来られる方もいらっしゃいます。
鍼灸によるぎっくり腰の捉え方
東洋医学的な考え方では、運動の不注意により腰部の経脈, 経筋を損傷すると気血阻滞が生じ, 急性腰痛が起こる。そして局所の著明な圧痛、筋緊張、運動制限がともなう、とされている。治療法としては、経脈の通りを良くし、 気血の運行を改善する。 主として足太陽経穴(背部、腰部のツボ)と硬結が見られるところを鍼にて瀉法を施す。専門用語ばかりで分かりにくいですね(;^_^A
一般的な治療穴としては、全身調整の他に腎兪、大腸兪、環跳、委中、崑崙などでしょうか。
当院のぎっくり腰の治療法
当院の施術方法としては急性の症状なので、とにかく一番痛い所、筋緊張が最も顕著なところ探し出して鍼治療を行います。脊柱起立筋に原因がみられることが殆どですが、殿部の筋肉、腰方形筋など人により様々です。知らず知らずのうちに、これらの筋肉に疲労が重なって、更に溜まりに溜まってふとしたきっかけで、限界を超え大きな損傷と痛みを発します。殆どの場合、この損傷した箇所にはワイヤーの様に硬くなった筋緊張がみられ、ここに鍼灸治療を施します。これを緩めることが痛みの軽減に繋がると考えています。
全身調整を施すことは基本ですが、痛みが酷く体勢を変えるのが困難な場合には、無理な施術は行いません。とにかく局所の痛みを和らげることを最優先に考えます。YNSAやヒーリング療法、遠隔部からの経穴を使うこともあります。
施術後は姿勢の事、体操、ストレッチなどのお話しして、これ以上痛みを大きくしないようにお伝えしています。